研修に人が集まらない
介護業界は、研修や〇〇委員などの集まりが非常に多い業種です。
これが、サービス残業の多さに繋がってくるわけですが、
業務命令で、研修を行うとすれば、それは当然に労働時間となります。
また、必ずしも強制参加であるということを通知されていなかったとしても、参加しないと不利益があるようなら強制されているのと同じです。
例えば、研修に参加しなかったことによって昇給に影響がある場合等は、実質的には強制されているわけですから労働時間であると判断されるでしょう。
逆にそれが自由参加の資格取得研修のようなもので、「参加は自由だが、その資格を取っておくと仕事の上で有利」という程度であれば労働時間にはなりません。
「参加しておいたほうが得」というレベルの話であれば、労働時間としてカウントされなくても法的な問題は無いということです。
と……ここまでは、法律論を書いてきましたが、
「大事なのは、その研修を行う目的は何なのか」ということです。
- 強制参加にしたい理由はなぜなのでしょう? ある程度、参加者が集まれば良いのか?それとも、絶対強制参加なのか? 絶対強制参加であれば、労働時間とするしかないでしょう。 でも、ある程度、参加者を集めたいだけであれば……
- 強制参加にしなければいけないほど、参加率が悪いのはなぜなのでしょう? 研修の内容が業務に生かせないから…… 開催場所が離れているから…… または、時間が合わないから……
人は、自分が必要だと思うことについては、強制しなくても参加するものです。
そして、人の行動には、必ず理由があります。
研修を開催するのにも理由があり、それに参加しないのにも理由があるのです。
まずは、その辺りから考えてみるのも良いのかもしれません。