血液・造血器疾患による障害
各等級に相当すると認められるものを一部例示すると次のとおり。
難治性貧血群(再生不良性貧血、溶血性貧血等)
【1 級】
- A表Ⅰ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、かつ、B表Ⅰ欄に掲げる1から4までのうち、3つ以上に該当するもの(ただし、溶血性貧血の場合は、A表Ⅰ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表Ⅰ欄の1に該当するもの)で、かつ、一般状態区分表のオに該当するもの
【2 級】
- A表Ⅱ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、かつ、B表Ⅱ欄に掲げる1から4までのうち、3つ以上に該当するもの(ただし、溶血性貧血の場合は、A表Ⅱ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表Ⅱ欄の1に該当するもの)で、かつ、一般状態区分表のエ又はウに該当するもの
【3 級】
- A表Ⅲ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、かつ、B表Ⅲ欄に掲げる1から4までのうち、3つ以上に該当するもの(ただし、溶血性貧血の場合は、A表Ⅲ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表Ⅲ欄の1に該当するもの)で、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの
A表
【区分Ⅰ】
- 治療により貧血改善はやや認められるが、なお高度の貧血、出血傾向、易感染症を示すもの
- 輸血をひんぱんに必要とするもの
【区分Ⅱ】
- 治療により貧血改善はやや認められるが、なお中度の貧血、出血傾向、易感染症を示すもの
- 輸血を時々必要とするもの
【区分Ⅲ】
- 治療により貧血改善は少し認められるが、なお軽度の貧血、出血傾向、易感染症を示すもの
- 輸血を必要に応じて行うもの
B表
【区分Ⅰ】
- 末梢血液中の赤血球像で、次のいずれかに該当するもの
- ヘモグロビン濃度が7.0g/dl未満のもの
- 赤血球数が200万/μl未満のもの
- 末梢血液中の白血球像で、次のいずれかに該当するもの
- 白血球数が1,000/μl未満のもの
- 顆粒球数が500/μl未満のもの
- 末梢血液中の血小板数が2万/μl未満のもの
- 骨髄像で、次のいずれかに該当するもの
- 有核細胞が2万/μl未満のもの
- 巨核球数が15/μl未満のもの
- リンパ球が60%以上のもの
- 赤芽球が5%未満のもの
【区分Ⅱ】
- 末梢血液中の赤血球像で、次のいずれかに該当するもの
- ヘモグロビン濃度が7.0g/dl以上9.0g/dl未満のもの
- 赤血球数が200万/μl以上300万/μl未満のもの
- 末梢血液中の白血球像で、次のいずれかに該当するもの
- 白血球数が1,000/μl以上2,000/μl未満のもの
- 顆粒球数が500/μl以上1,000/μl未満のもの
- 末梢血液中の血小板数が2万/μl以上5万/μl未満のもの
- 骨髄像で、次のいずれかに該当するもの
- 有核細胞が2万/μl以上5万/μl未満のもの
- 巨核球数が15/μl以上30/μl未満のもの
- リンパ球が40%以上60%未満のもの
- 赤芽球が5%以上10%未満のもの
【区分Ⅲ】
- 末梢血液中の赤血球像で、次のいずれかに該当するもの
- ヘモグロビン濃度が9.0g/dl以上10.0g/dl未満のもの
- 赤血球数が300万/μl以上350万/μl未満のもの
- 末梢血液中の白血球像で、次のいずれかに該当するもの
- 白血球数が2,000/μl以上4,000/μl未満のもの
- 顆粒球数が1,000/μl以上2,000/μl未満のもの
- 末梢血液中の血小板数が5万/μl以上10万/μl未満のもの
- 骨髄像で、次のいずれかに該当するもの
- 有核細胞が5万/μl以上10万/μl未満のもの
- 巨核球数が30/μl以上50/μl未満のもの
- リンパ球が20%以上40%未満のもの
- 赤芽球が10%以上15%未満のもの
出血傾向群(血小板減少性紫斑病、凝固因子欠乏症等)
【1 級】
- A表Ⅰ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表Ⅰ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があるもので、かつ、一般状態区分表のオに該当するもの
【2 級】
- A表Ⅱ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表Ⅱ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があるもので、かつ、一般状態区分表のエ又はウに該当するもの
【3 級】
- A表Ⅲ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表Ⅲ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があるもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの
A表
【区分Ⅰ】
- 高度の出血傾向又は関節症状のあるもの
- 凝固因子製剤をひんぱんに輸注しているもの
【区分Ⅱ】
- 中度の出血傾向又は関節症状のあるもの
- 凝固因子製剤を時々輸注しているもの
【区分Ⅲ】
- 軽度の出血傾向又は関節症状のあるもの
- 凝固因子製剤を必要に応じ輸注しているもの
B表
【区分Ⅰ】
- 出血時間(デューク法)が10分以上のもの
- APTTが基準値の3倍以上のもの
- 血小板数が2万/μl未満のもの
【区分Ⅱ】
- 出血時間(デューク法)が8分以上10分未満のもの
- APTTが基準値の2倍以上3倍未満のもの
- 血小板数が2万/μl以上5万/μl未満のもの
【区分Ⅲ】
- 出血時間(デューク法)が6分以上8分未満のもの
- APTTが基準値の1.5倍以上2倍未満のもの
- 血小板数が5万/μl以上10万/μl未満のもの
造血器腫瘍群(白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫等)
【1 級】
- A表Ⅰ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表Ⅰ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があるもので、かつ、一般状態区分表のオに該当するもの
【2 級】
- A表Ⅱ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表Ⅱ欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があるもので、かつ、一般状態区分表のエ又はウに該当するもの
【3 級】
- A表Ⅲ欄に掲げる所見があり、B表Ⅲ欄に掲げる所見があるもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの
A表
【区分Ⅰ】
- 発熱、骨・関節痛、るい痩、貧血、出血傾向、リンパ節腫脹、易感染症、肝脾腫等の著しいもの
- 輸血をひんぱんに必要とするもの
- 急性転化の症状を示すもの
【区分Ⅱ】
- 発熱、骨・関節痛、るい痩、貧血、出血傾向、リンパ節腫脹、易感染症、肝脾腫等のあるもの
- 輸血を時々必要とするもの
- 容易に治療に反応せず、増悪をきたしやすいもの
【区分Ⅲ】
- 治療に反応するが、肝脾腫を示しやすいもの
B表
【区分Ⅰ】
- 病的細胞が出現しているもの
- 末梢血液中の赤血球数が200万/μl未満のもの
- 末梢血液中の血小板数が2万/μl未満のもの
- 末梢血液中の正常顆粒球数が500/μl未満のもの
- 末梢血液中の正常リンパ球数が300/μl未満のもの
- C反応性タンパク(CRP)の陽性のもの
- 乳酸脱水酵素(LDH)の上昇を示すもの
【区分Ⅱ】
- 白血球数が正常化し難いもの
- 末梢血液中の赤血球数が200万/μl以上300万/μl未満のもの
- 末梢血液中の血小板数が2万/μl以上5万/μl未満のもの
- 末梢血液中の正常顆粒球数が500/μl以上1,000/μl未満のもの
- 末梢血液中の正常リンパ球数が300/μl以上600/μl未満のもの
【区分Ⅲ】
- 白血球が増加しているもの
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