最初の問い合わせは、「市役所へ相談に行ったところ、納付要件を満たさないため、請求不可」との回答を受けたが、何とか方法はないかとのことでした。

初診日について確認したところ、本人のいう初診日では確かに納付要件は満たしません。したがって、市役所の回答も、その部分においては間違いではありません。

しかしながら、本人にしつこく、その時より前に病院に行っていないのかと聞くと、「記憶はないが、睡眠薬を多量服薬し救急搬送されたと母親から聞いたことがある」との返答を受け、母親にすぐに確認するよう伝えました。

その救急搬送されたという日にちと年金記録を照合したところ、納付要件を満たすばかりでなく、厚生年金での請求が可能であることが判明しました。

その記録を病院から開示し、添付することで、受給権を取得することができました。

また、裁定請求時には、「初診日は、母親の言っている日付ではない」と言って記載して頂けなかった認定日の診断書も、決定後に再度保険者の決定をご説明すると、取得することができ、認定日請求を行うことができ、５年分の年金を遡及して受給することができました。

市役所の回答で諦めずに、問い合わせていただけたことで、権利の回復を無事図ることができました。

障害年金の請求は複雑なので、一度ダメと言われても、諦めずに、可能性を探るということは非常に重要なことなのだと痛感しました。