障害年金の等級の目安|1級・2級・3級の違いと日常生活での見分け方

障害年金を申請しようと思って調べたのですが、1級・2級・3級があると書いてありました。自分がどの等級に当てはまるのか、見当がまったくつきません。病名で決まるものなのでしょうか?
等級は病名では決まりません。決め手になるのは「その病気やけがで、日常生活や仕事がどれだけ制限されているか」です。この記事では、1級・2級・3級と障害手当金それぞれの目安、等級で変わる金額、精神の障害の目安の表、障害者手帳の等級との違い、いつの状態で判断されるかまで、順番にお話ししますね。
結論からお伝えします。等級の目安は、1級=他人の介助を受けなければ身のまわりのことがほとんどできない、2級=必ずしも介助は要らないが日常生活は極めて困難で労働によって収入を得られない、3級=日常生活にはほとんど支障はないが労働に著しい制限がある、の3段階です。さらに、傷病が治って軽い障害が残った場合の一時金として障害手当金があります。どの等級も、法令の障害等級表と、厚生労働省の障害認定基準にそって判断されます。
この記事は、静岡県で障害年金のご相談を受けている社会保険労務士・社会福祉士の梅田貴彦が監修しています。日本年金機構と厚生労働省の資料(2026年10月21日に確認)にもとづいて書き、当センターで実際にあった受給事例もあわせて紹介します。
障害年金の等級とは|法令で決まっている1級・2級・3級と障害手当金
障害年金の等級は、事務所や担当者の裁量で決まるものではありません。どの状態が何級にあたるかは、法令の「障害等級表」に書かれています。1級と2級は国民年金法施行令の別表に、3級は厚生年金保険法施行令の別表第1に、障害手当金は同じ施行令の別表第2に定められています(出典:日本年金機構「障害年金ガイド 令和8年度版」)。そして、その等級表をどう当てはめるかの物差しが、厚生労働省の「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」です。
| 等級 | 受け取れる年金 | 障害の程度の基本の考え方 |
|---|---|---|
| 1級 | 障害基礎年金 障害厚生年金 | 身体の機能の障害や長期の安静を必要とする病状が、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度 |
| 2級 | 障害基礎年金 障害厚生年金 | 日常生活が著しい制限を受けるか、日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度 |
| 3級 | 障害厚生年金のみ | 労働が著しい制限を受けるか、労働に著しい制限を加えることを必要とする程度 |
| 障害手当金 | 障害厚生年金のみ(一時金) | 傷病が治ったもので、労働が制限を受けるか、労働に制限を加えることを必要とする程度 |
表の右の列は、厚生労働省「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」の総則に書かれている定義です。大事なのは、障害基礎年金には3級がないことです。初診日に国民年金に加入していた方は1級・2級だけが対象で、初診日に厚生年金に加入していた方は1級から3級まで、さらに障害手当金も対象になります(出典:日本年金機構「障害年金」)。つまり、同じ状態でも、初診日にどの年金に入っていたかで、受け取れるかどうかが変わることがあるということです。
📚 用語解説
障害等級:障害年金で、障害の重さを区分したもの。1級・2級は国民年金法施行令の別表、3級は厚生年金保険法施行令の別表第1に、状態ごとに書かれています。身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳の等級とは別のものです。
📚 用語解説
障害手当金:障害厚生年金の3級より軽い障害が残ったときに、一時金として受け取れるお金。初診日から5年以内に傷病が治った(症状が固定した)ことが条件で、年金のように毎年は受け取れません。
病名が重いほど等級が上がる、ということではないんですか?
そうではないんです。同じ病名でも、生活や仕事にどれだけ支障が出ているかは人によって違いますよね。審査で見られるのは、その「支障の大きさ」です。ですから、病名を調べるよりも、ご自分の一日の過ごし方を書き出すほうが、等級の見当をつける近道になりますよ。
もう一つ覚えておきたいのが、等級は「ずっと同じ」ではないことです。障害の状態が重くなれば上の等級への改定を請求でき、軽くなれば更新のときに等級が下がったり、支給が止まったりすることもあります。いつの状態で判断されるか、どうすれば変えられるかは、この記事の後半でくわしくお話しします。
行動としては、まずご自分の初診日に、国民年金と厚生年金のどちらに入っていたかを確かめてください。ねんきんネットや、ねんきん定期便で加入の記録を見られます。ここが決まると、自分が1級・2級だけを目指すのか、3級や障害手当金まで対象になるのかがはっきりします。
1級の目安|身のまわりのことに常時の介助が必要で、活動の範囲がベッドの周辺
1級は、他人の介助を受けなければ日常生活のことがほとんどできないほどの状態です。日本年金機構は、身のまわりのことはかろうじてできるものの、それ以上の活動はできない方(または行うことを制限されている方)、入院や在宅介護を必要とし、活動の範囲がベッドの周辺に限られるような方が1級に相当する、と案内しています(出典:障害年金ガイド 令和8年度版)。「寝たきり」だけを指すのではなく、医師から活動を止められている状態も含まれる点が大事なところです。
法令の障害等級表では、1級の状態として次のようなものが挙げられています。いずれも、両方の目・両方の耳・両方の手足といった「両側」や「体幹」の重い障害が並ぶのが特徴です。
| 部位・機能 | 1級にあたる状態の例 |
|---|---|
| 目 | 両眼の視力がそれぞれ0.03以下のもの、または一眼の視力が0.04で他眼が手動弁以下のもの |
| 耳 | 両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもの |
| 手 | 両上肢の機能に著しい障害があるもの、両上肢のすべての指を欠くもの |
| 足 | 両下肢の機能に著しい障害があるもの、両下肢を足関節以上で欠くもの |
| 体幹 | 座っていることができない程度、または立ちあがることができない程度の障害があるもの |
| その他 | 身体の機能の障害や長期の安静を要する病状、精神の障害が、上と同程度以上と認められる程度のもの |
この表は、日本年金機構「障害年金ガイド 令和8年度版」が載せている障害等級表(国民年金法施行令別表)からの抜粋です。最後の行が大切で、うつ病・統合失調症などの精神の障害や、がん・心疾患・腎疾患などの内部障害も、「前各号と同程度以上」と認められれば1級になります。視力や聴力のように数値で区切られていないため、診断書に書かれた生活の様子が、そのまま等級の判断材料になります。
📚 用語解説
一般状態区分表:障害認定基準にある、体の状態を「ア」から「オ」までの5段階で区分した表。内部障害など数値だけでは測りにくい障害で、どの程度の生活ができるかを共通のものさしで見るために使われます。
内部障害の診断書には、障害認定基準の「一般状態区分表」の欄があります。一番重い区分の「オ」は、身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの、とされています。1級の説明とほぼ同じ言葉が並んでいることからも、1級が想定している状態像がわかります。
入院はしていなくて、家で家族に手伝ってもらいながら暮らしています。それでも1級になることはありますか?
あります。1級は入院している方だけのものではありません。在宅でも、常に介助が必要で、活動の範囲がベッドの周りに限られているなら、1級の目安に当てはまります。大切なのは、どんな場面で、だれに、どのくらいの頻度で手伝ってもらっているかを、診断書に書いてもらうことです。
体調に波がある病気では、調子のよい日の話だけが診断書に書かれてしまうことがあります。診断書の記載要領は、診察時の一時的な状態ではなく、現症日以前1年程度での障害状態の変動について、症状の好転と増悪の両方を勘案して判断するよう求めています。悪い日がどのくらいあるかも、必ず医師に伝えてください。
行動としては、1週間のうち、どの場面でだれの手を借りたかを具体的にメモしてください。食事・入浴・着替え・トイレ・外出・薬の管理の6つに分けて書くと、医師に伝えやすくなります。「ときどき手伝ってもらう」ではなく「週に5日、入浴を介助してもらっている」と書くのがコツです。
2級の目安|日常生活は極めて困難で、労働によって収入を得られない程度
2級は、必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活は極めて困難で、労働により収入を得ることができない程度とされています(出典:厚生労働省「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」)。日本年金機構は、家庭内で軽食をつくるなどの軽い活動はできても、それ以上重い活動はできない方、入院や在宅で活動の範囲が病院内・家屋内に限られるような方が2級に相当する、と説明しています。障害年金の請求で一番多く争点になるのが、この2級のラインです。
法令の障害等級表で、2級にあたる状態として挙げられているものを部位ごとに整理すると、次のとおりです。1級が「両側」中心だったのに対して、2級には「一上肢」「一下肢」といった片側の障害が入ってきます。
| 部位・機能 | 2級にあたる状態の例 |
|---|---|
| 目 | 両眼の視力がそれぞれ0.07以下のもの、または一眼の視力が0.08で他眼が手動弁以下のもの |
| 耳 | 両耳の聴力レベルが90デシベル以上のもの |
| 口 | そしゃくの機能を欠くもの、音声または言語機能に著しい障害があるもの |
| 手 | 一上肢の機能に著しい障害があるもの、一上肢のすべての指を欠くもの |
| 足 | 一下肢の機能に著しい障害があるもの、一下肢を足関節以上で欠くもの |
| 体幹 | 歩くことができない程度の障害があるもの |
| その他 | 身体の機能の障害や長期の安静を要する病状、精神の障害が、上と同程度以上と認められる程度のもの |
2級でよく誤解されるのが、「働いていたら2級にはならない」という思い込みです。障害認定基準の2級の定義には「労働により収入を得ることができない程度」という言葉がありますが、これは就労の事実だけで機械的に判断するという意味ではありません。どんな配慮を受けて働いているか、どのくらい続けられているかまで含めて見られます。
当センターでも、就労中の方が2級と認定された事例があります。両感音難聴で障害厚生年金2級が認定された事例では、補聴器を使っても母音しか聞き取れず会話全体が聞き取れない状態で、街中のアナウンスや緊急時の放送も聞き取れないという生活上の困りごとを、丁寧に伝えました。また、うつ病で障害厚生年金2級が認定された30代男性の事例では、アルバイトの経験はあっても体調が不安定で続けられず、ご家族の支援を受けて生活している実態を、診断書と申立書の両方で説明しました。
週に2日だけ、短い時間のパートに出ています。働いていると、やはり不利になりますか?
働いていること自体が理由で、はじめから対象外になるわけではありません。見られるのは働き方の中身です。周りの配慮があって続けられているのか、欠勤や早退がどのくらいあるのか。そこを診断書と申立書にきちんと書けているかで、受け取られ方が変わります。
「家の中のことは、時間をかければ自分でできる。でも、外に出て人と関わる場面や、決まった時間に続けて働く場面になると、どうしてもできない」。この形に当てはまるなら、2級の目安に近い状態です。できる場面とできない場面を分けて書き出してみてください。
行動としては、直近3か月の「できなかった日」をカレンダーに印をつけるところから始めてください。仕事を休んだ日、予定をキャンセルした日、家事ができなかった日に印をつけると、「調子のよい日もあるが、月の半分は動けない」といった実態が、目に見える形になります。
3級と障害手当金の目安|働くことにどれだけ制限があるかで分かれる
3級は障害厚生年金だけにある等級で、初診日に厚生年金に加入していた方が対象です。障害認定基準では、労働が著しい制限を受けるか、労働に著しい制限を加えることを必要とする程度、とされています。日本年金機構は「日常生活にはほとんど支障はないが、労働については制限がある方が3級に相当する」と案内しています(出典:障害年金ガイド 令和8年度版)。2級との分かれ目は、生活まで制限されているかどうかです。
3級にあたる状態として法令の別表第1に挙げられているのは、次のようなものです。2級が「機能に著しい障害」だったところが、3級では「用を廃した」「相当程度の障害」といった表現になります。
| 部位・機能 | 3級にあたる状態の例 |
|---|---|
| 目 | 両眼の視力がそれぞれ0.1以下に減じたもの |
| 耳 | 両耳の聴力が、40センチメートル以上では通常の話声を解することができない程度に減じたもの |
| 口 | そしゃくまたは言語の機能に相当程度の障害を残すもの |
| 背骨 | 脊柱の機能に著しい障害を残すもの |
| 手足 | 一上肢または一下肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの |
| その他 | 傷病が治らないで、身体の機能や精神・神経系統に、労働が制限を受ける程度の障害があり、厚生労働大臣が定めるもの |
最後の行は、3級のもう一つの入口です。傷病が治っていなくても、労働に制限が出ている状態であれば、3級の対象になりうることを示しています。当センターでも、右変形性膝関節症で障害厚生年金3級が認定された事例があります。人工関節を入れたあとも仕事中の膝の痛みが続き、階段の上り下りでは負担が大きく、ゆっくり移動する必要がある状態でした。この方は障害者手帳を持っていませんでしたが、障害年金の3級と認定されています。
📚 用語解説
障害手当金の「治った」:障害手当金でいう「治った」は、完全に元どおりになったという意味ではありません。症状が固定し、これ以上治療の効果が期待できなくなった状態も含みます。初診日から5年以内に治っていることが条件です。
障害手当金は、3級より軽い障害が残ったときの一時金です。別表第2には、両眼の視力がそれぞれ0.6以下に減じたもの、一眼の視力が0.1以下に減じたもの、脊柱の機能に障害を残すもの、一下肢を3センチメートル以上短縮したもの、一上肢の2指以上を失ったものなどが挙げられています。ただし、障害認定日に国民年金・厚生年金・共済年金を受け取っている方や、老齢厚生年金を受け取っている方は対象になりません。
初診日に会社員だったかどうかで、3級になれるかどうかが変わってしまうんですね。
そのとおりです。ここは制度の仕組みなので、あとから変えることはできません。だからこそ、初診日がいつで、その時どの年金に入っていたかを先に確かめることが大切なんです。初診日がはっきりすれば、目指す等級の範囲も自然に決まってきますよ。
なお、障害の状態ごとに使う診断書は8つの様式に分かれています(日本年金機構の診断書の様式一覧)。眼、聴覚・そしゃく・言語、肢体、精神、呼吸器、循環器、腎・肝・糖尿病、血液・造血器その他の8つです。どの様式を使うかで、審査で見られる項目も変わります。
行動としては、3級の可能性もあるなら、2級だけを見て判断しないことです。初診日に厚生年金に入っていたなら、2級に届かなくても3級や障害手当金の対象になることがあります。まずは初診日の加入記録を確かめ、次の章で金額の目安を見てみてください。
等級で変わる年金額の目安|1級は2級の1.25倍、3級には最低保障がある
等級が1つ違うと、受け取る金額も変わります。令和8年4月分からの障害基礎年金は、1級が年額1,059,125円、2級が年額847,300円です(昭和31年4月2日以後に生まれた方。昭和31年4月1日以前に生まれた方は1級1,056,125円・2級844,900円)。日本年金機構の障害年金ガイド 令和8年度版は「障害年金の1級は、2級の1.25倍となります」と説明しています。金額の差は、等級を見極める作業にそのまま跳ね返ってきます。
障害厚生年金は、これに報酬比例の年金額が上乗せされます。報酬比例の額は、平均標準報酬月額・平均標準報酬額と加入期間の月数から計算され、加入期間の合計が300月(25年)未満のときは300月とみなして計算します。3級の障害厚生年金には最低保障額があり、令和8年度は635,500円(昭和31年4月1日以前に生まれた方は633,700円)です。障害手当金は報酬比例の年金額の2倍を一時金として受け取るもので、最低保障額は1,271,000円(昭和31年4月1日以前に生まれた方は1,267,400円)です。
| 加算の種類 | 金額(令和8年度) | 加算される年金 |
|---|---|---|
| 子2人目まで(1人につき) | 243,800円 | 1級・2級の障害基礎年金 |
| 子3人目から(1人につき) | 81,300円 | 1級・2級の障害基礎年金 |
| 配偶者の加給年金額 | 243,800円 | 1級・2級の障害厚生年金 |
加算の対象になる子は、18歳になった後の最初の3月31日までの子か、20歳未満で障害等級1級・2級の状態にある子です(出典:日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額」)。配偶者の加給年金額は65歳未満の配偶者が対象で、1級・2級の障害厚生年金にだけ付きます。3級には配偶者の加給年金も子の加算もありません。ここも、2級と3級で金額に大きな差が出る理由の一つです。
📚 用語解説
報酬比例の年金額:厚生年金に加入していた間の給与・賞与の平均と、加入期間の月数から計算する金額。障害厚生年金の1級・2級では、この額に障害基礎年金が上乗せされ、3級ではこの額だけになります。
3級だと、思っていたより少ないのですね。2級との差はどのくらいになりますか?
給与の額や加入期間によって変わるので一概には言えませんが、2級だと障害基礎年金の847,300円が丸ごと上乗せされ、お子さんがいれば加算も付きます。3級はその部分がありません。ですから「3級と2級のどちらに近い状態か」は、生活に直結する大事な分かれ目なんです。
なお、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある方の障害基礎年金には、所得による支給制限があります。前年の所得額が4,794,000円を超えると全額、3,761,000円を超えると2分の1が支給停止になります(扶養親族等がいない場合の令和8年4月時点の額。出典:日本年金機構「20歳前の傷病による障害基礎年金にかかる支給制限等」)。等級が同じでも、受け取れる額が変わる場合があるということです。
行動としては、ねんきん定期便で、これまでの厚生年金の加入期間と報酬の記録を見ておくことです。3級になった場合にどのくらいの額になるかの見当がつきます。金額の見当がつくと、申請にかける時間や費用の判断もしやすくなります。
精神の障害の等級の目安|診断書の「判定平均」と「程度」の組み合わせ表
うつ病・統合失調症・双極性障害・発達障害・知的障害などの精神の障害は、視力や聴力のような数値がありません。そのため、認定の地域差をなくす目的で、平成28年9月1日から「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」が使われています(出典:厚生労働省「国民年金・厚生年金保険 精神の障害に係る等級判定ガイドラインの実施等について」)。このガイドラインには、診断書の2つの欄の組み合わせから等級の目安を読み取る表が載っています。
使う欄は、診断書(精神の障害用)の「日常生活能力の判定」と「日常生活能力の程度」です。判定は日常生活の7つの場面ごとの制限の度合いを、程度はその7場面も含めた日常生活全般の制限の度合いを、それぞれ評価するものです(出典:日本年金機構「障害年金の診断書(精神の障害用)記載要領」)。7つの場面は、次のとおりです。
| 日常生活能力の判定の項目 | 見られていること |
|---|---|
| 適切な食事 | 栄養のバランスを考え、適当量の食事を適時にとれるか |
| 身辺の清潔保持 | 洗面・入浴・着替えや、自室の清掃・片付けが自主的にできるか |
| 金銭管理と買い物 | 1か月程度のやりくりが自分ででき、計画的な買い物ができるか |
| 通院と服薬 | 自発的かつ規則的に通院・服薬でき、病状や副作用を主治医に伝えられるか |
| 他人との意思伝達 及び対人関係 | 最低限の人づきあいができ、友人を自分からつくって続けられるか |
| 身辺の安全保持 及び危機対応 | 道具や乗り物の危険を理解し、火事や地震のときに適切に対応できるか |
| 社会性 | 行政の手続きや公共交通機関の利用で、基本的なルールを理解して行動できるか |
この7項目を、医師が「できる」「おおむねできるが時には助言や指導を必要とする」「助言や指導があればできる」「助言や指導をしてもできない若しくは行わない」の4段階で評価します。軽いほうから1〜4の数値に置き換えて平均を出したものが「判定平均」です。もう一方の「日常生活能力の程度」は、(1)から(5)までの5段階で、(5)が最も重い評価になります。
📚 用語解説
判定平均:診断書(精神の障害用)の「日常生活能力の判定」7項目の4段階評価を、軽いほうから1〜4の数値に置き換えて平均したもの。この値と「日常生活能力の程度」の組み合わせで、等級の目安が示されます。
その5段階は、診断書に次のように書かれています。状態に最も当てはまるものを、医師が一つ選びます(精神障害の場合の文言)。
| 程度 | 診断書の文言 |
|---|---|
| (1) | 精神障害(病的体験・残遺症状・認知障害・性格変化等)を認めるが、社会生活は普通にできる |
| (2) | 精神障害を認め、家庭内での日常生活は普通にできるが、社会生活には援助が必要である |
| (3) | 精神障害を認め、家庭内での単純な日常生活はできるが、時に応じて援助が必要である |
| (4) | 精神障害を認め、日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要である |
| (5) | 精神障害を認め、身のまわりのこともほとんどできないため、常時の援助が必要である |
ガイドラインの「障害等級の目安」の表を、組み合わせごとに並べ直すと次のようになります。「程度」が重いほど、また「判定平均」が大きいほど、上の等級が目安になります。
| 日常生活能力の程度 | 判定平均 | 等級の目安 |
|---|---|---|
| (5) 最も重い | 3.5以上 | 1級 |
| (5) 最も重い | 3.0以上3.5未満 | 1級または2級 |
| (5) 最も重い | 2.5以上3.0未満 | 2級 |
| (5) 最も重い | 2.0以上2.5未満 | 2級 |
| (5) 最も重い | 1.5以上2.0未満 | 3級 |
| (5) 最も重い | 1.5未満 | 3級非該当 |
| (4) | 3.5以上 | 1級または2級 |
| (4) | 3.0以上3.5未満 | 2級 |
| (4) | 2.5以上3.0未満 | 2級または3級 |
| (4) | 2.0以上2.5未満 | 2級または3級 |
| (4) | 1.5以上2.0未満 | 3級または3級非該当 |
| (4) | 1.5未満 | 3級非該当 |
| (3) 中程度 | 3.5以上 | 2級 |
| (3) 中程度 | 3.0以上3.5未満 | 2級 |
| (3) 中程度 | 2.5以上3.0未満 | 2級または3級 |
| (3) 中程度 | 2.0以上2.5未満 | 3級または3級非該当 |
| (2) | 3.5以上 | 2級 |
| (2) | 3.0以上3.5未満 | 2級 |
| (2) | 2.5以上3.0未満 | 3級または3級非該当 |
ガイドラインは、この表を「あくまでも目安であり、総合評価の際に考慮すべき要素も踏まえて総合的に判断する」ものと位置づけています。療養の状況、生活環境、就労の状況などを見たうえで、目安と異なる等級になることもあります。表の数字だけで結果を決めつけないでください。
ガイドラインが総合評価で考慮するよう挙げているのは、現在の病状または状態像、療養状況、生活環境、就労状況、その他の5つです。生活環境では、家族などの日常生活上の援助や福祉サービスの有無が見られます。就労状況では、仕事の内容、受けている援助の状況、勤務の実態が見られます。つまり、働いていること自体ではなく、どう働いているかが評価の対象です。
一人暮らしをしています。それだけで「生活できている」と見られて、等級が下がったりしませんか?
診断書の記載要領は、独居であっても家族の援助や福祉サービスを受けて生活できている場合は、その支援の状況を踏まえ、能力の過大評価にならないよう留意するよう求めています。ご家族が買い物や通院に付き添っている、食事を届けてもらっている。そうした支えがあるなら、必ず医師に伝えてください。
うつ病で障害厚生年金2級が認定された30代男性の事例でも、就労歴はあるものの継続性・安定性がなく、日常生活全般で支援が必要な状況であることを、診断書と申立書で明確に説明したことが決め手になりました。記載要領も、支援が常態化した環境で生活が安定している場合であっても、単身でかつ支援がない状況で生活した場合を想定して記載するよう求めています。
行動としては、7つの項目それぞれについて、できないこと・助けてもらっていることを1行ずつ書き出すことです。診察の時間は限られています。紙にまとめて渡せば、医師が診断書を書く時に手元の材料が増えます。
等級は病名では決まらない|同じ診断名でも等級が分かれる理由
ここまで見てきたとおり、等級表にも認定基準にも、病名で何級と決める規定はありません。書かれているのは「視力がいくつ以下」「機能に著しい障害」「労働が著しい制限を受ける」といった、状態と、生活・仕事への影響です。同じ病名の方が10人いれば、等級は分かれます。この仕組みを知らずに、インターネットで「この病気は何級」と調べて落胆してしまう方が少なくありません。
診断書は8つの様式に分かれていて、様式ごとに見られる項目が違います。どの様式を使うかは障害の部位・機能で決まります(日本年金機構の診断書の様式一覧)。数値で判断される部分が大きい様式と、生活の様子で判断される部分が大きい様式があることを知っておくと、何を準備すればよいかが見えてきます。
| 診断書の様式 | 主に見られるところ |
|---|---|
| 眼の障害用 | 矯正視力、ゴールドマン型視野計や自動視野計による視野の測定結果 |
| 聴覚・そしゃく・言語などの障害用 | 聴力レベルのデシベル値、語音明瞭度、そしゃくや発音の状態 |
| 肢体の障害用 | 関節の可動域、筋力、日常生活における動作の障害の程度 |
| 精神の障害用 | 日常生活能力の判定の7項目、日常生活能力の程度、療養と就労の状況 |
| 呼吸器・循環器・腎・肝・糖尿病などの障害用 | 検査の数値と、一般状態区分表による生活の状態 |
内部障害の診断書にある一般状態区分表は、障害認定基準に載っている5段階の区分です。区分「ア」は無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく発病前と同等にふるまえるもの。区分「ウ」は歩行や身のまわりのことはできるが時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが日中の50%以上は起居しているもの。区分「オ」は身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの、とされています(出典:厚生労働省「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」)。
📚 用語解説
病歴・就労状況等申立書:発病から現在までの経過と、その間の受診・就労・生活の状況を請求する本人(または家族)が書いて出す書類。診断書では伝えきれない日常の困りごとを、自分の言葉で補える唯一の書類です。
主治医に「これくらいなら年金は無理だよ」と言われました。それで決まってしまうのでしょうか?
決まりません。等級を判断するのは日本年金機構で、主治医ではないからです。先生は治療の専門家ですが、障害年金の認定基準をすべて把握しているとは限りません。大切なのは、先生に実際の生活の様子を正確に伝えて、それを診断書に書いていただくことです。
診断書に「家事はおおむねできる」と書かれているのに、申立書には「家事は家族に任せきり」と書く。このような食い違いがあると、どちらが実態かわからなくなり、資料全体の説得力が下がります。申立書を書いたら、診断書の記載と並べて読み返してください。
行動としては、診察の前に「困っていることメモ」を1枚つくることです。朝起きてから寝るまでの流れを時系列で書き、できなかったこと・手伝ってもらったことに印をつけます。これを医師に渡すだけで、診断書に書かれる情報の量が変わります。
障害者手帳の等級とは別|手帳が3級でも障害年金が2級になることがある
等級の話で最も多い誤解が、障害者手帳の等級との混同です。日本年金機構の障害年金ガイドは、障害の程度の説明のところにはっきりと「身体障害者手帳の等級とは異なります」と注記しています。手帳と障害年金は、根拠になる法律も、判断する機関も、審査の物差しも別です。手帳が何級かは、障害年金の等級を決める材料の一つにはなりますが、そのまま当てはめられるものではありません。
当センターの事例でも、この違いははっきり出ています。両感音難聴の事例では、身体障害者手帳は3級でしたが、障害厚生年金は2級と認定されました。逆に右変形性膝関節症の事例では、障害者手帳を取得していませんでしたが、障害厚生年金3級が認定されています。手帳の有無や等級と、障害年金の結果は、一致するとは限らないということです。
| 比べるところ | 障害者手帳 | 障害年金 |
|---|---|---|
| 根拠になる法律 | 身体障害者福祉法・精神保健及び精神障害者福祉に関する法律など | 国民年金法・厚生年金保険法 |
| 判断する機関 | 都道府県・指定都市など | 日本年金機構 |
| 主に見るところ | 障害の状態そのもの | 日常生活と労働の制限の大きさ |
| 受けられるもの | 各種の割引・減免・福祉サービス | 年金(1級・2級・3級)または障害手当金 |
| 保険料の納付要件 | なし | あり(20歳前に初診日がある場合を除く) |
📚 用語解説
保険料の納付要件:初診日の前日において、初診日がある月の2か月前までの被保険者期間のうち、納付済期間と免除期間をあわせた期間が3分の2以上あること。または、初診日が令和18年3月末日までで初診日に65歳未満なら、直近1年間に未納がないこと。
手帳を持っていないのですが、障害年金の請求はできるのでしょうか。
できます。手帳は障害年金の要件ではありません。必要なのは、初診日・保険料の納付要件・障害の状態の3つです。手帳をお持ちの方は申請の時の診断書が参考資料になることもありますが、障害年金には専用の様式がありますので、あらためて書いていただく必要があります。
逆に、手帳をお持ちの方が注意したいのは更新の時期が別々に動くことです。手帳の更新と、障害年金の障害状態確認届の提出時期は連動していません。どちらも期限を過ぎると不利になるため、手帳の有効期限と、年金の診断書の提出年を、同じカレンダーに書き込んでおくことをおすすめします。
行動としては、手帳の等級は「参考の一つ」と割り切って、障害年金の基準で状態を見直すことです。手帳が軽い等級でも、日常生活や仕事の制限が大きければ、障害年金では上の等級になることがあります。手帳の等級だけを見て請求をあきらめないでください。
いつの状態で等級が決まるか|障害認定日・事後重症・額改定請求の3つの入口
等級は「今の状態」だけで決まるわけではありません。どの時点の状態を見てもらうかで、入口が3つに分かれます。基本になるのが障害認定日で、初診日から1年6か月を過ぎた日(1年6か月以内に症状が固定した場合はその日)です(出典:日本年金機構障害年金ガイド 令和8年度版)。この日に等級に当てはまっていれば、障害認定日の翌月分から年金を受け取れます。これを障害認定日による請求といいます。
障害認定日には等級に当てはまらなかった方でも、その後に病状が悪化して等級に当てはまる状態になったときは、事後重症による請求ができます。この場合、年金は請求日の翌月分からになります。両感音難聴で障害厚生年金2級が認定された事例も、事後重症による請求でした。事後重症の請求書は、65歳の誕生日の前々日までに出す必要があります。請求が遅れるほど、受け取り始める時期も遅くなります。
📚 用語解説
事後重症による請求:障害認定日には障害等級に当てはまらなかったが、その後に障害の状態が重くなり、等級に当てはまるようになった場合の請求。年金は請求日の翌月分からで、さかのぼりはありません。請求書は65歳の誕生日の前々日までに出します。
すでに年金を受け取っている方の等級を上げる手続きが額改定請求です。日本年金機構は、過去1年以内に障害の等級が変更された方、または年金額の改定請求を行った方はこの請求はできない、ただし省令に定められた障害の程度が増進したことが明らかである場合には1年を待たずに請求できる、と案内しています(出典:日本年金機構のよくあるご質問)。手足の切断、人工透析の開始、人工関節の挿入、心臓ペースメーカーやICDの装着などが、この例外にあたります。
| 手続き | どの時点の状態を見るか | 年金を受け取り始める時期 |
|---|---|---|
| 障害認定日による請求 | 初診日から1年6か月を過ぎた日の状態 | 障害認定日の翌月分から(さかのぼりは5年分まで) |
| 事後重症による請求 | 請求するときの状態 | 請求日の翌月分から |
| 額改定請求 | 請求するときの状態 | 請求した月の翌月分から |
| 更新の診断書 | 提出する診断書の現症日の状態 | 等級が変われば、その翌月分などから |
2つ以上の障害がある場合の扱いも知っておくと役立ちます。2級の障害年金を受け取っている方が、65歳になるまでにさらに別の病気やけがで2級の障害年金を受け取れるようになった場合は、前後の障害をあわせて1級として認定され、1つの障害基礎年金・障害厚生年金を受け取れます。後の障害が3級に該当するときなども、65歳になるまでに2つの障害をあわせて状態が重くなった場合は、額改定請求ができます。
去年3級で決まったのですが、最近はもっと動けなくなっています。何年か待たないといけませんか?
原則は、前の審査から1年を過ぎてからです。ただし、人工透析を始めた、人工関節を入れたといった省令で決められた状態になった場合は、1年を待たずに請求できます。まずは今のご状態が例外に当たるかどうかを確かめましょう。当たらなくても、1年が過ぎれば請求できますよ。
更新の手続きも忘れてはいけません。障害年金を受給している方には、障害の状態に応じて提出が必要な年に、「障害状態確認届(診断書)」が誕生月の3か月前の月末に送付されます。診断書欄を医師に書いてもらい、誕生月の末日までに提出します。ここで等級が下がることも、上がることもあります。
行動としては、初診日から1年6か月後の日付を、いますぐ計算して書き留めることです。その日が障害認定日です。すでに過ぎているなら、その頃の状態がわかる診断書を書いてもらえるかを病院に確かめてください。さかのぼって受け取れるのは5年分までなので、早く動くほど受け取れる額が変わります。
自分の等級の見当を、ひとりでつけるのが難しい理由
等級の目安を知ることと、自分がどの等級に当てはまるかを見極めることは、別の作業です。難しさの理由は、この記事で見てきたとおり3つあります。1つめは、等級表の言葉が「著しい障害」「用を廃した」のように抽象的で、自分の状態を当てはめにくいことです。2つめは、判断材料になる診断書を書くのは自分ではなく医師で、伝え方しだいで記載が変わることです。3つめは時間で、さかのぼって受け取れるのは5年分まで、額改定請求も原則として1年に1回しかできません。
では、どう進めればよいのか。考えられる進め方を一つずつ見ていきます。どれが悪いということではなく、「自分の等級の見当をつけたい」という今の状況に、それぞれがどこまで手が届くかの違いです。
| 進め方 | できること | 等級の見当をつける時に足りないこと |
|---|---|---|
| 自分ひとりで調べる | 法令の等級表も認定基準もガイドラインも公開されていて、だれでも読める | 自分の状態をどの条文に当てはめるか、診断書に何を書いてもらうかの判断は残る |
| 年金事務所に相談する | 制度や書類の説明、加入記録の確認、請求書の受付をしてもらえる | 審査するのは別の部署で、窓口で「あなたは何級です」と答えてもらうことはできない |
| 主治医に聞く | 今の病状と治療の見通しを、だれよりも正確に知っている | 治療の専門家であって、障害年金の認定基準の判断を担う立場ではない |
| 社会保険労務士に依頼する | 状態の整理、診断書の依頼の仕方、申立書の作成、代理での申請 | 費用がかかる。障害年金をどれだけ扱っているかは事務所ごとに違う |
自分で調べる方法は、費用がかかりません。法令も認定基準もガイドラインも公開されていて、この記事で紹介したとおり、だれでも読めます。ただ、読んだあとに「では自分はどれに当たるのか」を決める作業が残ります。年金事務所は制度の説明と請求の受付をしてくれる大切な窓口ですが、審査を担当する部署とは別のため、窓口で等級を判定してもらうことはできません。主治医は病状を一番よく知る方ですが、障害年金の認定基準にそって等級を判断する立場ではありません。
どこに聞いても「出してみないとわからない」と言われてしまいます。
結果を約束できる人はいません。ただ、認定基準に照らして今の状態をどう整理し、診断書に何を書いていただくかは、出す前にできる準備です。障害年金の請求を、ご本人に代わって進められる国家資格が社会保険労務士ですので、診断書を頼む前の早い段階でご相談いただくのが近道ですよ。
社会保険労務士は、社会保険労務士法にもとづいて、年金の請求書などの作成や、本人に代わっての手続きを仕事として行える国家資格です(出典:e-Gov法令検索「社会保険労務士法」第2条)。ですから、等級の見当をつけたい段階では、障害年金を多く扱っている社会保険労務士に、診断書を依頼する前に相談するのが近道です。相談先を選ぶ時は、さまざまな等級の受給事例を公開しているか、相談や納付要件の確認にどこまで費用がかかるか、外出が難しくても進められるか、の3点を確かめてみてください。
オフィス・テンポイントの障害年金サポート
オフィス・テンポイント(障害年金支援センター静岡)は、社会保険労務士・社会福祉士の梅田貴彦が代表を務める事務所です。「自分は何級に当たるのか」というご相談も受けています。支援の特徴は、次の6つです。
LINE・メールで相談でき、保険料の納付要件を調べるところまでは費用がかからない
メール・LINE・電話で最後まで進められ、希望すれば面談もできる
初診日が確定できずに申請をあきらめる前に、申請できる道を一緒に探す
いつ・どこで・どんな病気で、どんな内容の診断書が何級に認定されたかの蓄積を使う
病歴・就労状況等申立書を作り、病院への証明・診断書の依頼をして、代理で申請する
受給が難しい場合も福祉の支援ができ、働き先の紹介まで行う
❶ 無料相談と、納付要件の確認まで無料
オフィス・テンポイント(障害年金支援センター静岡)では、LINEとお問い合わせフォームで無料相談を受け付けています。無料相談のあと、保険料の納付要件を満たしているかを調べるところまでは無料です(相談の流れのページの記載)。
この記事で見てきたとおり、等級の見当をつけるには、まず今の生活でどこに制限があるかを整理することが出発点です。費用がかかる前の無料相談の段階で、状態の整理と、保険料の納付要件を満たしているかの確認まで進められます。
❷ 最初から最後まで、完全非対面で進められる
最初から最後まで、メール・LINE・電話を使った完全非対面で進められます。外出や対面が難しい方も利用できます。面談を希望する場合、静岡県内は無料で伺います(静岡圏外の場合は交通費の負担があります)。
等級の相談では、一日の過ごし方や、だれにどんな手伝いをしてもらっているかを、じっくり伺う必要があります。非対面で進められるので、体調の悪い日や外出が難しい日でも、ご自宅から相談を続けられます。
❸ 初診日がわからない方の、申請の可能性を探す
「障害年金とは」のページで、初診日の確定ができずに申請を断念される方が多いことにふれ、初診日がわからない方のために、何とか申請ができるよう可能性を探ると案内しています。
等級以前に、初診日が確定できずに請求そのものをあきらめてしまう方がいます。どの年金の対象になるか、3級まで対象になるかは初診日で決まるため、初診日を探すところから一緒に取り組みます。
❹ 約600件の診断書のデータベースを活用
約600件の診断書のデータベース(いつ・どこで・どんな病気で、どのような内容の診断書が何級の認定を受けたか)を活用し、的確な診断書の作成につなげています(はじめての方へのページの記載)。
等級を左右するのは診断書です。いつ・どこで・どんな病気で、どのような内容の診断書が何級の認定を受けたかの蓄積があるため、医師に何を伝えればよいかを、具体的にお話しできます。
❺ 申立書の作成から、代理での申請まで
契約のあと、発病から今までの状況を書く「病歴・就労状況等申立書」を作成し、医療機関に受診状況等証明書と診断書の作成を依頼します。書類がそろい次第、代理で申請します(相談の流れのページの記載)。
診断書と病歴・就労状況等申立書の内容がそろっていることが、等級の判断では大切です。申立書の作成から病院への依頼、代理での申請までを一つの事務所で行うので、書類どうしの食い違いを見ながら進められます。
❻ 社会福祉士として、福祉と「はたらく」まで支える
代表の梅田貴彦は社会保険労務士と社会福祉士の資格を持っています。面談の結果、障害年金の受給が難しい場合でも福祉の支援は可能で、働き先の紹介まで行い、生活の基盤づくりを手伝っています(はじめての方へのページの記載)。
等級に当てはまらず、障害年金を受け取れない結果になることもあります。その場合も社会福祉士として、使える福祉の制度や、働く場所の相談まで一緒に考えます。
ご相談から申請までの流れは次のとおりです(相談の流れの記載)。日本年金機構は、年金請求書の提出から3か月程度で年金証書などが届くと案内しています(障害年金ガイド 令和8年度版)。くわしい障害の状態の確認が必要な場合は、これより審査に時間がかかることがあります。
まだ診断書ももらっていない段階なのですが、相談しても大丈夫でしょうか。
むしろ、その段階でご相談いただくのが一番よいタイミングです。診断書を書いていただく前なら、医師に何を伝えるかを一緒に準備できます。メール・LINE・電話で最後まで進められますので、静岡県外の方もご相談いただけますよ。
さまざまな等級の事例は、受給事例の一覧で読めます。はじめて相談される方ははじめての方へと障害年金とはもあわせてご覧ください。相談は無料です。診断名と、今の生活で困っていることだけで構いませんので、LINEかメールでお送りください。
自分が何級に当たりそうか、まずは無料相談で一緒に整理しましょう
まとめ|等級は病名ではなく、生活と仕事の制限の大きさで決まる
障害年金の等級の目安を、もう一度整理します。1級は他人の介助を受けなければ身のまわりのことがほとんどできない状態、2級は必ずしも介助は要らないが日常生活が極めて困難で労働によって収入を得られない状態、3級は日常生活にはほとんど支障はないが労働に著しい制限がある状態です。3級と障害手当金は、初診日に厚生年金に加入していた方だけが対象になります。
読んでみて、自分の状態をどう整理すればいいかが見えてきました。まず何から始めればいいですか?
まずは、一日の過ごし方と、だれにどんな手伝いをしてもらっているかを書き出してみてください。それが、等級の見当をつける材料にも、医師に渡す材料にもなります。書き出したものを見ながら、一緒に次の一手を考えましょう。
等級は、法令と認定基準という共通の物差しで判断されます。だからこそ、その物差しに合わせて今の状態を言葉にできるかどうかが大切になります。さかのぼって受け取れるのは5年分まで、事後重症の請求は請求日の翌月分からと、時間がたつほど不利になる面もあります。「もう少し様子を見てから」ではなく、今日、書き出すところから始めてください。
書き出したメモを見ながら、今の状態と等級の目安を一緒に確かめます(相談は無料です)
よくある質問
| よくある質問 | くわしい説明がある章 |
|---|---|
| 何級かは病名で決まるのか | 等級は病名では決まらない |
| 働いていると2級にならないのか | 2級の目安 |
| 手帳の等級と同じなのか | 障害者手帳の等級とは別 |
| 精神の障害の目安はあるのか | 精神の障害の等級の目安 |
| あとから等級を上げられるか | いつの状態で等級が決まるか |
Q. 障害年金の等級は、病名で決まりますか?
A. 決まりません。法令の障害等級表にも障害認定基準にも、病名で等級を決める規定はありません。視力や聴力などの数値と、日常生活・労働がどれだけ制限されているかで判断されます。同じ病名でも、生活への影響が違えば等級は分かれます。
Q. 働いていると、2級にはなりませんか?
A. 就労しているという事実だけで対象外になるわけではありません。精神の障害に係る等級判定ガイドラインでも、総合評価の際に、仕事の内容や受けている援助の状況、勤務の実態を考慮するとされています。当センターにも、就労中の方が2級と認定された両感音難聴の事例があります。
Q. 障害者手帳が2級なら、障害年金も2級になりますか?
A. なるとは限りません。日本年金機構の障害年金ガイドにも「身体障害者手帳の等級とは異なります」と明記されています。根拠になる法律も判断する機関も別で、手帳がなくても障害年金を請求できます。
Q. 3級だと、どのくらいの金額になりますか?
A. 3級の障害厚生年金は報酬比例の年金額だけで、障害基礎年金の上乗せはありません。令和8年度の最低保障額は635,500円(昭和31年4月1日以前に生まれた方は633,700円)です(障害年金ガイド 令和8年度版)。3級には子の加算も配偶者の加給年金額も付きません。
Q. 一度決まった等級を、あとから上げることはできますか?
A. 額改定請求ができます。原則として、等級が変更された日や前回の改定請求から1年を過ぎてからですが、省令に定められた障害の程度が増進したことが明らかである場合は1年を待たずに請求できます(日本年金機構のよくあるご質問)。
Q. 2つの障害がある場合、等級はどうなりますか?
A. 2級の障害年金を受け取っている方が、65歳になるまでにさらに別の病気やけがで2級の障害年金を受け取れるようになった場合は、前後の障害をあわせて1級として認定されます(障害年金ガイド 令和8年度版)。後の障害が3級に該当するときなども、65歳になるまでに状態が重くなった場合は額改定請求ができます。
参考にした資料(確認日:2026年10月21日)
- 日本年金機構「障害年金ガイド 令和8年度版」
https://www.nenkin.go.jp/service/pamphlet/kyufu.files/LK03-2.pdf - 日本年金機構「障害年金」
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/shougainenkin/jukyu-yoken/20150401-01.html - 日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額」(令和8年4月分から)
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/shougainenkin/jukyu-yoken/20150514.html - 厚生労働省 法令等データベース「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb1303&dataType=1 - 厚生労働省「国民年金・厚生年金保険 精神の障害に係る等級判定ガイドラインの実施等について」(平成28年7月15日 年管管発0715第1号)
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc2103&dataType=1&pageNo=2 - 日本年金機構「障害年金の診断書(精神の障害用)記載要領」
https://www.nenkin.go.jp/shinsei/jukyu/shougai/shindansho/20140421-23.files/04-3.pdf - 日本年金機構「障害年金の請求手続き等に使用する診断書・関連書類」
https://www.nenkin.go.jp/shinsei/jukyu/shougai/shindansho/index.html - 日本年金機構「障害年金を受給していますが、障害の程度が重くなった場合はどうすればいいですか。」(額改定請求)
https://www.nenkin.go.jp/section/faq/jukyu/jukyushatodoke/shougai/teidohenko/20140625.html - 日本年金機構「20歳前の傷病による障害基礎年金にかかる支給制限等」
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/shougainenkin/jukyu-yoken/20200805.html - e-Gov法令検索「国民年金法施行令」(障害等級1級・2級の別表)
https://laws.e-gov.go.jp/law/334CO0000000184 - e-Gov法令検索「厚生年金保険法施行令」(障害等級3級の別表第1・障害手当金の別表第2)
https://laws.e-gov.go.jp/law/329CO0000000110 - e-Gov法令検索「社会保険労務士法」第2条
https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC1000000089

監修者の紹介
梅田 貴彦
社会保険労務士・社会福祉士
社会保険労務士法人オフィス・テンポイント 代表社員
労働・社会保険と福祉の架橋になります。事務所理念より
- 大学卒業後一般企業の営業職に従事したのち、福祉の世界へ
- 2007年社会福祉士を取得。居宅のケアマネジャーとして、人々のリタイア後の生活に触れる
- 2013年社会保険労務士試験に合格。労働・社会保険と福祉の連携で救われる人は多いと感じ、起業を決意
- 2014年社会保険労務士事務所を開業
- 2017年事務所を法人化し、社会保険労務士法人オフィス・テンポイントに
- 現在障害年金支援センター静岡を運営。成年後見 ぱあとなあ静岡、障害年金支援ネットワークの会員
受給事例・相談者の声は、当センターのサイトに載せている件数(2026年10月14日時点)。診断書のデータベースは「はじめての方へ」のページの記載。経歴は、事務所&社労士紹介のページと、テンポイントグループのセミナーポータルの代表紹介の記載です。
