うつ病で障害年金を申請する流れ|初診日から受給までの7つのステップ

うつ病で3年ほど通院していて、今は仕事を休んでいます。障害年金のことを知ったのですが、何から手をつければいいのか、まったくわかりません。書類がたくさん要ると聞いて、それだけで疲れてしまって…。
順番がわかれば、ぐっと進めやすくなりますよ。うつ病の申請は、大きく7つのステップに分けられます。この記事では、初診日を決めるところから、納付の確認、証明書と診断書、申立書、提出、審査、受給が始まるまでを、順番にお話ししますね。等級がどう決まるかと、働きながらの申請もお伝えします。
結論からお伝えします。うつ病で障害年金を申請する流れは、①初診日を決める、②保険料の納付の要件を確かめる、③初診の病院から受診状況等証明書をもらう、④今の主治医に診断書を書いてもらう、⑤病歴・就労状況等申立書を書く、⑥年金事務所などに出す、⑦審査を待ち、受給が始まるという7つのステップです。うつ病で特に大事なのは④と⑤で、診断書に書かれる日常生活の様子と、自分で書く申立書の内容がちぐはぐにならないようにそろえることが、結果を大きく左右します。
この記事は、静岡県で障害年金のご相談を受けている社会保険労務士・社会福祉士の梅田貴彦が監修しています。日本年金機構と厚生労働省の資料(2026年10月16日に確認)にもとづいて書き、当センターで実際にあった受給事例も紹介します。
うつ病の障害年金とは|受け取るための3つの要件と年金額の目安
障害年金は、病気やけがで生活や仕事に支障が出たときに受け取れる公的年金です。うつ病などの精神の病気も対象で、体の病気と同じ仕組みで申請します。受け取るには、次の3つの要件をすべて満たす必要があります(出典:日本年金機構「障害年金」)。
| 要件 | 内容 | うつ病での見方 |
|---|---|---|
| 初診日の要件 | 障害の原因となった病気で初めて医師の診療を受けた日に、年金制度に加入していたこと。20歳前や、60歳以上65歳未満で加入していない期間も対象になる | 初診日が会社員の時期なら障害厚生年金、自営業・無職・学生などの時期なら障害基礎年金になる |
| 保険料の納付の要件 | 初診日の前日の時点で、初診日がある月の前々月までの加入期間の3分の2以上が納付済みか免除。または初診日が令和18年3月末日までで65歳未満なら、直近1年間に未納がない | 初診日が動くと結果も動く。日付を決める前に年金の加入記録と一緒に確かめる |
| 障害の状態の要件 | 障害認定日に、障害等級表の1級・2級(障害厚生年金は3級もある)に当てはまること | 診断書の「日常生活能力の判定」と「日常生活能力の程度」をもとに、総合的に判断される |
📚 用語解説
初診日:障害の原因となった病気やけがについて、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日。うつ病の場合、精神科や心療内科に行った日とは限りません。不眠や倦怠感で内科にかかり、そこから紹介された方は、内科の受診日が初診日になることがあります。
📚 用語解説
障害認定日:障害の程度を判断する日。原則として初診日から1年6か月を過ぎた日です。それより前に症状が固定した場合は、その日になります。
お金の話も先に整理しておきます。障害基礎年金の年額は、令和8年4月分から、1級が1,059,125円、2級が847,300円です(昭和31年4月2日以後生まれの方)。生計を維持している子がいる場合は、2人目まで1人につき243,800円、3人目からは1人につき81,300円が加算されます(出典:日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額」)。
初診日に厚生年金に加入していた場合は、1級・2級なら障害基礎年金に障害厚生年金が上乗せされ、配偶者がいる場合は243,800円の加給年金が付きます。2級に当たらない程度でも3級の障害厚生年金があり、3級には635,500円の最低保障額が決められています(昭和31年4月2日以後生まれの方。出典:日本年金機構「障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額」)。障害基礎年金を受けている方は、前年の所得が基準以下であれば、障害年金生活者支援給付金として1級で月額7,025円、2級で月額5,620円を受け取れます(出典:日本年金機構「障害年金生活者支援給付金の概要」)。
最初に行ったのは、心療内科ではなく近所の内科なんです。それでも初診日になるんでしょうか?
なることがありますよ。初診日は「病名がついた日」ではなく、「その病気の症状で初めて医師にかかった日」です。眠れない、体がだるい、といった症状で内科にかかり、そこから心療内科を紹介されたなら、内科の受診日が初診日になる場合があります。どの受診が初診にあたるかは、書類を見ながら一緒に確かめましょう。
ここが、うつ病の申請でいちばん最初につまずくところです。初診日が1日違うだけで、障害基礎年金か障害厚生年金かが変わり、受け取れる金額も、3級が使えるかどうかも変わります。まずは「いつ・どこで・どんな症状で受診したか」を思い出せる範囲で書き出すところから始めてください。
申請の全体像|初診日の確認から受給までの7つのステップ
流れの全体を先に見ておきましょう。うつ病で障害年金を申請する手順は、次の7つに分けられます。書類を集める順番を間違えると、せっかく取った証明書が使えなくなったり、診断書の有効な期間が切れてしまったりします。順番どおりに進めることが、遠回りを減らすいちばんの近道です。
各ステップで何をするかと、だいたいの期間の目安をまとめます。体調に波があるうつ病では、1日で全部は進みません。「今日はこれだけ」と区切って進めるほうが続きます。
| ステップ | すること | 期間の目安 |
|---|---|---|
| 1 初診日を決める | 受診の歴史を書き出し、どの受診が初診かを見当づける | 数日〜数週間 |
| 2 納付の確認 | 年金事務所で、保険料の納付の要件を満たすか調べてもらう | 1日(窓口で確認) |
| 3 受診状況等証明書 | 初診の病院に、年金機構の様式で証明書を書いてもらう | 2週間〜1か月 |
| 4 診断書 | 今の主治医に、精神の障害用の診断書を書いてもらう | 2週間〜1か月 |
| 5 申立書 | 発病から今までの経過と日常生活の状況を自分で書く | 1週間〜1か月 |
| 6 提出 | 年金請求書と書類一式を年金事務所などに出す | 1日 |
| 7 審査・受給 | 審査の結果が届き、認められれば年金が始まる | 3〜6か月 |
全部で、どのくらいの時間がかかるものなんでしょうか。
書類がそろうまでに2〜3か月、出してから結果が出るまでにさらに数か月、というのが一つの目安です。当センターの案内では、審査の期間は障害基礎年金で平均2〜3か月、障害厚生年金で平均3〜6か月、難しいものはそれ以上かかることもあるとお伝えしています。あせらず、でも早めに動き始めるのが大事ですね。
期間の目安は、当センターの相談の流れのページの記載です。なお、障害認定日にさかのぼって請求する場合でも、時効により、さかのぼって受け取れるのは5年分までです(出典:日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額」)。「いつか調べよう」と置いておくほど、受け取れたはずの分が減っていきます。今週できる1つから始めてください。
今週は「いつ・どこの病院に・どんな症状でかかったか」を思い出せる範囲で紙に書くだけで十分です。診察券・お薬手帳・紹介状の控え・医療費の領収書を1か所に集めておくと、次のステップがぐっと楽になります。
ステップ1と2|初診日を決め、保険料の納付の要件を確かめる
ステップ1は初診日を決めることです。うつ病の場合、初診日は精神科や心療内科の受診日とは限りません。そのうつ病につながる症状で、最初に医師の診療を受けた日が初診日になります。不眠や頭痛、めまい、倦怠感で内科や耳鼻科にかかっていた時期がある方は、そこまでさかのぼる可能性があります。
| よくある受診の経過 | 初診日になりうる日 |
|---|---|
| 眠れずに内科へ行き、睡眠薬をもらった→数か月後に心療内科 | 内科を受診した日 |
| 会社の産業医に相談→紹介状をもらって精神科へ | 医師である産業医の診察を受けた日 |
| 健康診断で指摘され、その後に治療のため受診 | 原則は、治療のために受診した日 |
| 最初は「適応障害」の診断→のちに「うつ病」に変わった | 最初に受診した日(病名が変わっても同じ流れなら) |
| 一度治って数年後に再発し、別の病院にかかった | 経過によって判断が分かれるため、資料をそろえて確かめる |
初診日が決まると、どちらの年金で請求するかが決まります。初診日に厚生年金に入っていれば障害厚生年金、国民年金だけなら障害基礎年金です。ここが分かれ目になります。
ステップ2は、保険料の納付の要件の確認です。これは年金事務所の窓口で調べてもらえます。初診日の前日の時点で、初診日がある月の前々月までの加入期間のうち3分の2以上が納付済みか免除であること、または初診日が令和18年3月末日までで初診日に65歳未満なら、直近1年間に保険料の未納がないことが条件です(出典:日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額」)。20歳前で年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付の要件はありません。
納付の要件は「初診日の前日」の時点で判断します。初診日のあとになって過去の未納分をさかのぼって納めても、その分は要件の計算には入りません。思い当たる方は、自分で判断せず、まず年金事務所で記録を確かめてください。
学生のころに国民年金を払っていない時期があります。それだけでもう無理ということですか?
まだ決めつけないでくださいね。3分の2という見方のほかに、直近1年間に未納がなければよい、という特例もあります。学生納付特例や免除を受けていた期間は、未納ではなく免除として数えます。記録を取り寄せてみたら要件を満たしていた、という方は少なくありませんよ。
ここまでで「どの年金で、請求できる見込みがあるか」が見えてきます。当センターでは、無料相談のあと、納付の要件の確認までは費用をいただかずに行っています。初診日の確かめ方は障害年金とはのページでも説明しています。次のステップからは、いよいよ書類集めに入ります。
ステップ3|初診の病院から受診状況等証明書をもらう
初診日が決まったら、それを証明する書類をそろえます。初診日の確認は、初診時の医療機関の証明によって行います(出典:日本年金機構「病歴・就労状況等申立書の提出にあたって」)。そのために使うのが「受診状況等証明書」です。今も初診のときと同じ病院に通っている方は、診断書に初診日が書かれるため、この証明書は要りません。転院している方だけが必要になります。
📚 用語解説
受診状況等証明書:初診の医療機関に、カルテにもとづいて初診日や受診の経過を書いてもらう証明書。日本年金機構の様式があり、障害年金の請求書に添えて出します。今の主治医が初診のときの医師と同じ場合は、必要ありません。
この段階でつまずく方が多いので、よくある困りごとと、その時にどう動くかを整理しておきます。
カルテの保存期間は医師法で5年間とされているため、10年以上前が初診という方は「もう無い」と言われることがあります。その場合は、初診の医療機関の証明が取れないことを伝える「受診状況等証明書が添付できない申立書」を書き、2番目以降にかかった病院の証明や、当時の受診がわかる参考資料をそろえて出します。国の取扱いでは、初診時の医療機関の証明が添付できない場合でも、初診日を合理的に推定できる一定の書類により、本人が申し立てた日を初診日と確認することができるとされています(出典:日本年金機構「病歴・就労状況等申立書の提出にあたって」)。
| 電話で確かめること | 聞き方の例 |
|---|---|
| カルテが残っているか | 「○年ごろに受診した記録は残っていますか」とまず尋ねる |
| 様式の渡し方 | 年金機構の用紙を郵送して頼めるか、窓口に持参が必要か |
| 費用と日数 | 文書料はいくらか、仕上がりまで何日かかるか |
| 書ける範囲 | 初診日のほか、紹介状や当時の症状がどこまで書けるか |
| 受け取り方 | 郵送で返してもらえるか、取りに行く必要があるか |
最初にかかった病院が、今住んでいる所から遠いんです。体調が悪くて、とても行けません。
病院によっては、郵送だけでやり取りできますよ。当センターでも、発病をきっかけに実家へ戻られて、初診の病院が県外になってしまった方の書類を、郵送でそろえた例があります。電話で事情を話し、様式と返信用の封筒を送る——この手順を先に決めておけば、外出しなくても進められます。
いま紹介したのはうつ病で障害厚生年金2級が認定された事例です。会社員として県外で勤務していた方が、発病とともに一人暮らしが難しくなって実家に戻られたケースで、初診の病院が県外にあったため、書類のやり取りはすべて郵送で行いました。ご本人が電話だけで病院に説明し、書類を取るのは負担が大きい場面です。行動としては、まず初診の病院に電話をして「カルテが残っているか」だけを確かめてください。それがわかれば、次に何をするかが決まります。
ステップ4|うつ病の診断書を主治医に書いてもらう前にすること
うつ病の申請で、結果をいちばん左右するのが診断書です。使うのは「精神の障害用」の診断書(日本年金機構の様式)です。医師向けの記載要領では、この診断書で日本年金機構が確認するのは①精神疾患の存在、その病状及び重症度、②日常生活及び社会生活上の制限の度合いの2つであり、病歴・治療経過・病状の内容と、日常生活能力に関する評価に齟齬や矛盾がなく、整合性があるかという点にも着目して確認する、と説明されています(出典:日本年金機構「障害年金の診断書(精神の障害用)記載要領」)。
診断書の裏面には「日常生活能力の判定」という欄があり、次の7つの場面について、「できる」「おおむねできるが時には助言や指導を必要とする」「助言や指導があればできる」「助言や指導をしてもできない若しくは行わない」の4段階で医師がチェックします。判断にあたっては、単身で生活するとしたら可能かどうかで判断する、と様式に書かれています(出典:日本年金機構診断書(精神の障害用)の様式)。
| 日常生活能力の判定の7項目 | 様式に書かれている説明 |
|---|---|
| 適切な食事 | 配膳などの準備も含めて適当量をバランスよく摂ることがほぼできる |
| 身辺の清潔保持 | 洗面・洗髪・入浴等の衛生保持や着替えができる。自室の清掃や片付けができる |
| 金銭管理と買い物 | 金銭を独力で適切に管理し、やりくりがほぼできる。計画的な買い物がほぼできる |
| 通院と服薬 | 規則的に通院や服薬を行い、病状等を主治医に伝えることができる |
| 他人との意思伝達及び対人関係 | 他人の話を聞く、自分の意思を相手に伝える、集団的行動が行える |
| 身辺の安全保持・危機対応 | 事故等の危険から身を守る。通常と異なる事態に適正に対応できる |
| 社会性 | 銀行での金銭の出し入れや公共施設等の利用が一人で可能。必要な手続きが行える |
📚 用語解説
日常生活能力の判定:診断書の裏面にある7項目の欄。各項目を4段階で評価します。あとで等級の目安を出すときは、軽いほうから1〜4の数値に置きかえて平均を出し、これを「判定平均」と呼びます。
ここで問題になるのが、診察室で話せることと、家での実際の様子が食い違いやすいことです。うつ病の方は、診察の場では「まあ、なんとかやっています」と答えてしまいがちです。けれど医師は、診察室で見聞きしたことからしか判断できません。伝え漏れを防ぐために、受診の前にメモを用意し、7つの場面ごとに、この2週間で実際に困ったことを書いて渡してください。
先生の前だと、つい「大丈夫です」と言ってしまうんです。困っていることを、うまく伝えられません。
多くの方がそうなんですよ。ですから、話すのではなく「書いて渡す」のをおすすめしています。大げさに書く必要はありません。「先週は3日、入浴できなかった」「母に言われてやっと着替えた」と、事実をそのまま書くだけで十分です。ご家族に、見ていて気づいたことを書き足してもらうのも良い方法です。
もう一つ知っておきたいのが、ほかの病気を併せ持っている場合の扱いです。うつ病と発達障害、うつ病と知的障害というように、認定の対象となる精神の病気が複数ある場合は、それぞれを足し合わせる「併合(加重)認定」の取扱いは行わず、諸症状を総合的に判断して認定するとされています(出典:国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 第8節 精神の障害)。ですから、診断書に両方の病名と、それぞれが生活にどう影響しているかを1枚の中に書いてもらうことが大切です。別々に申請するものではない、と覚えておいてください。
便せん1枚で構いません。上の7つの場面を見出しにして、それぞれ1〜2行ずつ、この2週間であった出来事を書きます。「できなかった日が何日あったか」「誰の助けが要ったか」の2点が入っていると、医師が診断書を書くときの手がかりになります。書く力が残っていない日は、ご家族に代わりに書いてもらってください。
ステップ5|病歴・就労状況等申立書を、発病から今まで順番に書く
診断書が医師の目から見た書類なら、病歴・就労状況等申立書は自分の目から見た書類です。発病から今までの経過を、自分の言葉で書きます。審査では、この2つを突き合わせて読まれるため、書き方の基本をおさえておくことが大切です。
📚 用語解説
病歴・就労状況等申立書:発病から現在までの受診の経過や、日常生活・仕事の状況を、請求する人が書く書類。診断書と並んで、障害の状態を伝える大切な書類です。
日本年金機構の「病歴・就労状況等申立書の提出にあたって」には、書き方の決まりが示されています。発病から順番に現在までの状況を期間をあけずに記入すること、1つの期間が5年を超える場合は、その期間を3〜5年ごとに区切って記入すること、受診していなかった期間は「受診していない」を選んで、その間の状況を書くことです。また、日常生活についての欄は「本人がどのくらいの不自由さを感じているかを記入してください。主治医に確認する必要はありません」と案内されています。
書くときにいちばん気をつけたいのは、「できたこと」ではなく「できなかったこと」を具体的に書くことです。うつ病の方は、人に迷惑をかけた記憶のほうを強く覚えていて、「家族に負担をかけてばかりで申し訳ない」と書いてしまいがちです。けれど、審査で必要なのは反省ではなく、どれだけ助けが要る状態なのかという事実です。
| 伝わりにくい書き方 | 伝わりやすい書き方 |
|---|---|
| 家事があまりできませんでした | 料理ができず、1日2食はコンビニのパンで済ませていました |
| 外出が苦手でした | 通院以外で外に出たのは月に1回程度で、買い物は母が行きました |
| 人と話すのがつらかった | 電話に出られず、宅配は再配達にしてもらうことが続きました |
| だるくて寝てばかりでした | 昼夜が逆転し、起きられるのは夕方で、入浴は3日に1回でした |
| 仕事は続きませんでした | 週3日の勤務でしたが、朝に起きられず月に5日以上休みました |
10年以上前のことまで書くとなると、思い出せない時期がたくさんあります。
全部をきれいに思い出す必要はありませんよ。まず年表を作って、引っ越し・転職・入院など、覚えている区切りを置きます。そのあいだを「この頃はこんな生活だった」と埋めていけば形になります。通院していなかった時期は、なぜ通えなかったのか、その間どう過ごしていたかを書いてください。空白のままにしないことが大事なんです。
申立書に「一人で買い物に行っていた」と書き、診断書には「金銭管理は助言や指導があればできる」とある——こうした食い違いがあると、どちらが実態なのかがわからなくなります。書き上げたら、必ず診断書の写しと並べて読み、時期・病院名・生活の様子がそろっているかを確かめてください。
うつ病の等級はどう決まるか|判定平均と日常生活能力の程度
「自分はどの等級に当たるのか」は、多くの方が気にされるところです。精神の障害では、地域による差が生じないように、平成28年9月から「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」が使われています(出典:厚生労働省「精神の障害に係る等級判定ガイドラインの実施等について」)。ここでは、診断書の2つの欄を組み合わせて、等級の目安を出します。
📚 用語解説
日常生活能力の程度:診断書にある5段階の欄。(1)は「精神障害を認めるが、社会生活は普通にできる」、(5)は「精神障害を認め、身のまわりのこともほとんどできないため、常時の援助が必要である」です。医師が一つを選びます。
1つめが、さきほどの7項目の「日常生活能力の判定」です。軽いほうから1〜4の数値に置きかえ、その平均を出したものが「判定平均」です。2つめが、5段階の「日常生活能力の程度」です。この2つの組み合わせで、下のような区切りをもとに等級の目安が示されます。
ガイドラインの表1「障害等級の目安」は、縦に判定平均、横に程度(1)〜(5)を並べたものです。表に出てくる組み合わせを、程度ごとに並べかえると次のようになります。表の中の「3級」は、障害基礎年金を認定する場合には「2級非該当」と置きかえることとされています。
| 日常生活能力の程度(診断書の5段階) | 判定平均ごとの等級の目安 |
|---|---|
| (5) 身のまわりのこともほとんどできないため、常時の援助が必要 | 3.5以上=1級/3.0以上3.5未満=1級又は2級 |
| (4) 日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要 | 3.5以上=1級又は2級/3.0以上3.5未満=2級/2.5以上3.0未満=2級/2.0以上2.5未満=2級 |
| (3) 家庭内での単純な日常生活はできるが、時に応じて援助が必要 | 3.0以上3.5未満=2級/2.5以上3.0未満=2級又は3級/2.0以上2.5未満=2級又は3級/1.5以上2.0未満=3級 |
| (2) 家庭内での日常生活は普通にできるが、社会生活には援助が必要 | 2.0以上2.5未満=3級又は3級非該当/1.5以上2.0未満=3級又は3級非該当/1.5未満=3級非該当 |
| (1) 精神障害を認めるが、社会生活は普通にできる | 1.5未満=3級非該当 |
ガイドラインには「障害等級の目安は総合評価時の参考とするが、個々の等級判定は、診断書等に記載される他の要素も含めて総合的に評価されるものであり、目安と異なる認定結果となることもあり得る」と明記されています。数字が足りないから無理、数字が足りているから安心、と決めつけないでください。
総合評価では、目安のほかに次のような要素が考慮されます。気分(感情)障害については、現在の症状だけでなく、症状の経過(病相期間、頻度、発病時からの状況、最近1年程度の症状の変動状況など)及びそれによる日常生活活動等の状態や予後の見通しを考慮するとされ、適切な治療を行っても症状が改善せずに重篤な症状が長期間持続したり、頻繁に繰り返している場合は、1級または2級の可能性を検討する、と例示されています(出典:精神の障害に係る等級判定ガイドライン 表2)。
| 考慮される要素 | 見られる内容の例 |
|---|---|
| 現在の病状・状態像 | 症状の経過、病相の期間と頻度、最近1年ほどの症状の変動 |
| 療養状況 | 通院の頻度、治療の内容、薬の種類と量と期間、服薬の状況、入院の状況 |
| 生活環境 | 家族等の援助や福祉サービスの有無。独居ならその理由と時期 |
| 就労状況 | 仕事の種類と内容、職場で受けている援助、他の従業員との意思疎通 |
家族と同居していて、何とか生活できています。それだと、軽いと見られてしまうのでしょうか。
そこは丁寧に伝える必要がありますね。ガイドラインでは、援助を行える家族との同居など、支援が常態化した環境で生活が安定している場合でも、単身で生活するとしたらどんな支援が必要になるかを考える、とされています。「家族がいるから成り立っている」こと自体が、大事な事実なんです。
当センターの事例でも、同居するご家族の助けが具体的に書かれていたことが、判断につながったものがあります。うつ病で障害基礎年金2級が認定された事例では、意欲の低下から一人での外出ができず、身のまわりのことも母親の指示でようやく行う状態で、金銭管理もできずに母親が管理していました。医師からも、単身での生活や就労が難しいと診断されていたケースです。行動としては、ご家族に「自分が何を手伝ってもらっているか」を一緒に書き出してもらってください。自分では当たり前になっていて気づかない助けが、必ず見つかります。
ステップ6と7|書類を出してから、受給が始まるまで
書類がそろったら、年金請求書と一緒に提出します。提出先は、初診日に国民年金だった方(障害基礎年金)はお住まいの市区町村の窓口か年金事務所、初診日に厚生年金だった方(障害厚生年金)は年金事務所または街角の年金相談センターです(出典:日本年金機構「障害基礎年金を受けられるとき」)。ここで一つ、決めておくことがあります。いつの状態で請求するかです。
| 請求の方法 | どういう時に使うか | 年金が始まる時期 |
|---|---|---|
| 障害認定日による請求 | 初診日から1年6か月を過ぎた時点ですでに該当する状態で、その頃の診断書が取れる場合 | 障害認定日の翌月分から。時効により、さかのぼれるのは5年分まで |
| 事後重症による請求 | 障害認定日の頃は軽かったが、その後に重くなった場合。または当時の診断書が取れない場合 | 請求した日の翌月分から。さかのぼりはない |
📚 用語解説
事後重症による請求:障害認定日には等級に当てはまらなかったものの、その後に悪化して該当するようになった時に行う請求。請求した日の翌月分からの受給になり、請求書は65歳の誕生日の前々日までに提出する必要があります。
障害認定日による請求ができるなら、そちらが有利です。認定日の頃の診断書と、今の診断書の2枚が必要になりますが、認められれば認定日の翌月分までさかのぼって受け取れます(出典:日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額」)。当センターにも、認定日による請求で、子の加算を含めて年額120万円の障害基礎年金2級が認められたうつ病の事例があります。一方、当時の病院にカルテがない、通院が途切れていたという方は、事後重症による請求になります。
提出後は、日本年金機構で審査が行われます。当センターの案内では、審査の期間の目安は障害基礎年金で平均2〜3か月、障害厚生年金で平均3〜6か月で、難しい場合はそれ以上かかることもあるとお伝えしています(相談の流れの記載)。認められると年金証書が届き、そのあと初回の振込があります。年金は原則として偶数月の15日に、前の2か月分がまとめて支払われます。15日が土曜・日曜・祝日のときは、その直前の平日に支払われます(出典:日本年金機構「年金はいつ支払われますか」)。
うつ病では、多くの場合、期限を定めた「有期認定」になります。引き続き受け取る権利があるかを確かめるため、誕生月の3か月前の月末に「障害状態確認届(診断書)」が送られてきます。医師に記入してもらい、誕生月の末日までに到着するように提出します(出典:日本年金機構「障害状態確認届(診断書)が届いたとき」)。出し忘れると年金が止まってしまうので、届いたらすぐ主治医に依頼してください。
認定日の頃の診断書が取れるかどうか、自分では判断がつきません。どう考えればいいですか。
まず、初診日から1年6か月を過ぎた前後3か月に、どこの病院に通っていたかを調べます。そこにカルテが残っていれば、当時の状態で診断書を書いてもらえる可能性があります。取れるかどうかわからない段階で事後重症に決めてしまうと、受け取れたはずの分を取りこぼすこともあるので、先に病院に問い合わせてみましょう。
出す前に、診断書・申立書・受診状況等証明書を並べて、初診日・病院名・転院の時期・就労の有無がそろっているかを見てください。コピーを必ず手元に残します。あとで結果に納得できなかった時、何を出したかがわからないと、次の一手が打てません。
働きながらでも申請できるか|就労状況の見られ方
「働いていると、もらえないのでは」というご質問を、本当によくいただきます。結論から言うと、働いていること自体が理由で対象外になるわけではありません。障害認定基準には、現に仕事に従事している者については、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、その療養状況を考慮するとともに、仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認したうえで日常生活能力を判断すること、と書かれています(出典:国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 第8節 精神の障害)。
等級判定ガイドラインの「総合評価の際に考慮すべき要素の例」でも、就労状況について具体的な見方が示されています。援助や配慮が常態化した環境で安定して働けている場合でも、その援助や配慮がない場合に予想される状態を考慮すること、就労継続支援A型・B型や障害者雇用制度による就労については1級または2級の可能性を検討すること、一般企業や自営などで働いている場合でも、同程度の援助を受けて就労している場合は2級の可能性を検討すること、などです(出典:精神の障害に係る等級判定ガイドライン 表2)。
ですから、働いている方が申立書に書くべきなのは「働けています」でも「働けません」でもなく、どういう条件で、どんな助けを受けて働いているかという実態です。次のような項目を、具体的な数字とあわせて書いてください。
| 書いておきたいこと | 書き方の例 |
|---|---|
| 勤務の形 | 週3日・1日4時間の短時間勤務。残業と出張は免除されている |
| 仕事の内容 | 以前の企画職から、決まった手順の入力作業に変えてもらった |
| 職場の配慮 | 電話応対と接客を外してもらい、指示は口頭ではなく書面でもらっている |
| 休みの状況 | 体調により月に4〜6日欠勤し、遅刻や早退も月に数回ある |
| 働いた後の生活 | 帰宅後は動けず、家事はできない。休日は一日中寝て回復にあてている |
反対に、働いていない方にも伝えておきたいことがあります。家から出られず、人にも会えない状態が続いている場合、それ自体が大事な事実として見られます。ガイドラインの考慮すべき要素には、ひきこもりについては、精神障害の病状の影響により、継続して日常生活に制限が生じている場合は、それを考慮すると書かれています。また療養状況について、通院や薬物治療が困難または不可能である場合は、その理由や、ほかの治療の有無とその内容を考慮する、ともされています(出典:精神の障害に係る等級判定ガイドライン 表2)。「通院が続けられていないから不利になる」と思い込んで、通えなかった時期を書かずにおくのは、もったいないことです。なぜ通えなかったのかを、そのまま書いてください。
短い時間ですが、アルバイトをしていた時期があります。それが不利になりませんか。
働いた経験があることと、今の状態は別のものです。大事なのは、その就労が続いていたのか、安定していたのか、そして日常生活にどんな支障があるのか、という中身です。当センターでも、何度か職場復帰やアルバイトに挑戦したものの体調が安定せず長続きしなかった方が、障害厚生年金2級を受けられた例があります。
いま紹介したのは、アルバイト経験があるが体調が不安定で継続できなかった方の事例です。「働いていた事実があると不支給になるのでは」とご心配されていましたが、就労の記録が一時的なものであったこと、就労能力が著しく制限されていたことが、診断書と申立書で伝わるように記述を工夫しました。行動としては、今の職場で受けている配慮を、就業規則や面談の記録、上司とのやり取りなど、形に残っているものから書き出してください。頭の中だけにある配慮は、審査には届きません。
うつ病の申請を、ひとりで進めるのが難しい理由
ここまでの7つのステップを、体調に波があるなかでご自身だけで進めきるのは、正直に言って簡単ではありません。理由は3つあります。1つめは、初診日を決める作業が、記憶と古い記録をたどる根気のいる仕事だということです。2つめは、診断書と申立書の整合性です。医師が書く書類と、自分で書く書類の内容をそろえるには、どちらにも目を通して突き合わせる必要があります。3つめは、うつ病そのものです。集中力が続かない、電話がかけられない、外出できない——その症状こそが、手続きの一番の壁になります。
では、どう進めればよいのか。考えられる進め方を一つずつ見ていきます。どれが悪いということではなく、「うつ病で、体調に波がある」という今の状況に、それぞれがどこまで手が届くかの違いです。
| 進め方 | できること | うつ病の申請で足りないことがある点 |
|---|---|---|
| 自分ひとりで進める | 様式は日本年金機構のサイトで手に入り、自分で請求できる | 病院への電話・申立書の執筆・書類の突き合わせを、症状のある状態で全部こなすことになる |
| 家族に手伝ってもらう | 電話や外出など、本人が苦手な部分を代わってもらえる | どの資料が要るか、どう書けば実態が伝わるかの見立ては、経験がないと難しい |
| 年金事務所に相談する | 制度や書類の説明、加入記録の確認、請求書の受付 | 診断書の内容が実態と合っているかの確認や、申立書の書き方の相談までは担っていない |
| 病院の相談員に相談する | 制度の案内や、その病院での診断書の依頼などの相談 | 前の病院の証明や、昔の勤め先の記録など、病院の外のことまでは手が届きにくい |
| 社会保険労務士に依頼する | 資料探しの見立て、申立書の作成、病院への依頼、代理での申請 | 費用がかかる。障害年金をどれだけ扱っているかは事務所ごとに違う |
年金事務所でも病院でも、そこまでは見てもらえないとなると、どこに頼めばいいんでしょうか。
障害年金の請求を、ご本人に代わって進められる国家資格が社会保険労務士です。うつ病の請求は、診断書をどう書いてもらうか、申立書をどうそろえるかの見立てが結果を分けますから、書類を集め始める前の早い段階で相談していただくのが近道です。
社会保険労務士は、社会保険労務士法にもとづいて、年金の請求書などの作成や、本人に代わっての手続きを仕事として行える国家資格です(出典:e-Gov法令検索「社会保険労務士法」第2条)。ですから、うつ病の申請では、精神の障害を多く扱っている社会保険労務士に、早めに相談するのが近道です。相談先を選ぶ時は、精神の障害の受給事例を公開しているか、相談や納付要件の確認にどこまで費用がかかるか、外出が難しくても進められるか、の3点を確かめてみてください。
オフィス・テンポイントの障害年金サポート
オフィス・テンポイント(障害年金支援センター静岡)は、社会保険労務士・社会福祉士の梅田貴彦が代表を務める事務所です。うつ病をはじめとする精神の障害のご相談も多くいただいています。支援の特徴は、次の6つです。
LINE・メールで相談でき、保険料の納付要件を調べるところまでは費用がかからない
メール・LINE・電話で最後まで進められ、希望すれば面談もできる
初診日が確定できずに申請をあきらめる前に、申請できる道を一緒に探す
いつ・どこで・どんな病気で、どんな内容の診断書が何級に認定されたかの蓄積を使う
病歴・就労状況等申立書を作り、病院への証明・診断書の依頼をして、代理で申請する
受給が難しい場合も福祉の支援ができ、働き先の紹介まで行う
❶ 無料相談と、納付要件の確認まで無料
オフィス・テンポイント(障害年金支援センター静岡)では、LINEとお問い合わせフォームで無料相談を受け付けています。無料相談のあと、保険料の納付要件を満たしているかを調べるところまでは無料です(相談の流れのページの記載)。
うつ病の申請では、まず初診日がいつで、納付の要件を満たしているかを確かめるところが出発点になります。費用がかかる前の無料相談の段階で、7つのステップのどこから手をつけるかを一緒に整理できます。
❷ 最初から最後まで、完全非対面で進められる
最初から最後まで、メール・LINE・電話を使った完全非対面で進められます。外出や対面が難しい方も利用できます。面談を希望する場合、静岡県内は無料で伺います(静岡圏外の場合は交通費の負担があります)。
通院だけで精一杯という時期に、病院や年金事務所へ何度も足を運ぶのは大きな負担です。非対面で進められるので、ご自宅にいながら、書類の準備から申請までを進められます。
❸ 初診日がわからない方の、申請の可能性を探す
「障害年金とは」のページで、初診日の確定ができずに申請を断念される方が多いことにふれ、初診日がわからない方のために、何とか申請ができるよう可能性を探ると案内しています。
うつ病では、不眠や倦怠感で内科にかかった日が初診日になることもあり、記憶も記録も曖昧になりがちです。あきらめる前に、どこまでさかのぼれるか、何で示せるかを一緒に探します。
❹ 約600件の診断書のデータベースを活用
約600件の診断書のデータベース(いつ・どこで・どんな病気で、どのような内容の診断書が何級の認定を受けたか)を活用し、的確な診断書の作成につなげています(はじめての方へのページの記載)。
診断書に書かれる日常生活の様子が、等級の判断に直接つながります。蓄積したデータを生かし、診察室では伝わりにくい家での実態が、医師に届く形になるようお手伝いします。
❺ 申立書の作成から、代理での申請まで
契約のあと、発病から今までの状況を書く「病歴・就労状況等申立書」を作成し、医療機関に受診状況等証明書と診断書の作成を依頼します。書類がそろい次第、代理で申請します(相談の流れのページの記載)。
診断書と、病歴・就労状況等申立書の内容がそろっていることが、総合的な判断ではとても大切です。書類づくりから病院への依頼、代理での申請までを一つの事務所で行うので、食い違いをまとめて確かめながら進められます。
❻ 社会福祉士として、福祉と「はたらく」まで支える
代表の梅田貴彦は社会保険労務士と社会福祉士の資格を持っています。面談の結果、障害年金の受給が難しい場合でも福祉の支援は可能で、働き先の紹介まで行い、生活の基盤づくりを手伝っています(はじめての方へのページの記載)。
審査の結果、障害年金の受給が難しい場合でも、そこで終わりにはしません。社会福祉士として、使える福祉の制度や、体調に合った働き方の相談まで一緒に考えます。
ご相談から申請までの流れは次のとおりです(相談の流れの記載)。無料相談のあと、保険料の納付要件を調べるところまでは費用がかかりません。
静岡に住んでいないのですが、相談してもいいんでしょうか。
もちろんです。メール・LINE・電話で最初から最後まで進められるので、静岡県外の方もご相談いただけます。面談をご希望の場合、静岡県内は無料で伺い、県外は交通費のご負担をお願いしています。今わかっていることだけで構いませんので、まずは状況をお聞かせください。
うつ病や双極性障害の受給事例は、受給事例の一覧で読めます。はじめて相談される方ははじめての方へと障害年金とはもあわせてご覧ください。相談は無料です。LINEかメールで、今の状況をお送りください。
何から始めればよいか、無料相談で一緒に整理しましょう
まとめ|うつ病の申請は、順番と「書類どうしのそろい方」で決まる
うつ病で障害年金を申請する流れを、もう一度整理します。手順は、初診日を決める、納付の要件を確かめる、受診状況等証明書を取る、診断書を書いてもらう、申立書を書く、提出する、審査を待つ、の7つです。この順番で進めれば、書類の取り直しや二度手間をかなり減らせます。
読んでみて、やることの順番がわかりました。まず何から始めればいいですか。
まずは、いつ・どこの病院に・どんな症状でかかったかを、思い出せる範囲で書き出してみてください。それと、この2週間で困ったことを7つの場面ごとに書いておくこと。この2つがあれば、初診日の見当も、診断書を頼む時の準備も、だいぶ進みます。書き出したものを見ながら、一緒に次を考えましょう。
最後に一つだけ。障害認定日にさかのぼって請求できる場合でも、受け取れるのは時効により5年分までです。体調が落ち着いてからにしよう、と置いておくほど、受け取れたはずの分は減っていきます。全部を一度にやろうとしなくて大丈夫です。今日はメモを1枚書く、明日は診察券を探す——それくらいの歩幅で、少しずつ進めてください。
書き出したメモを見ながら、次の一手を一緒に考えます(相談は無料です)
よくある質問
| よくある質問 | くわしい説明がある章 |
|---|---|
| 精神科以外の受診でも初診日になるか | ステップ1と2 |
| 働いていても申請できるか | 働きながらでも申請できるか |
| 診断書で何を見られるのか | ステップ4 |
| 申立書に何を書けばよいか | ステップ5 |
| 結果に納得できない時 | ステップ6と7 |
Q. うつ病でも障害年金の対象になりますか。
A. なります。障害認定基準では、精神の障害を「統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害」「気分(感情)障害」「症状性を含む器質性精神障害」「てんかん」「知的障害」「発達障害」に区分しており、うつ病は気分(感情)障害に含まれます(国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 第8節)。ただし神経症は、症状が長期間持続し一見重症なものであっても原則として認定の対象とならず、人格障害も原則として対象になりません。
Q. 精神科ではなく内科にかかった日が初診日になりますか。
A. 初診日は「その病気の症状で初めて医師の診療を受けた日」です。不眠や倦怠感などで内科にかかり、そこから精神科や心療内科につながった経過であれば、内科の受診日が初診日になることがあります。どの受診が初診にあたるかは、受診の経過と資料をもとに判断されるため、自己判断で決めないでください。
Q. 働いていると、障害年金はもらえませんか。
A. 働いていること自体が理由で対象外になるわけではありません。障害認定基準には、労働に従事していることをもって直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、療養状況や仕事の種類・内容、職場で受けている援助の内容などを十分確認したうえで判断する、と書かれています(障害認定基準 第8節 精神の障害)。どのような配慮を受けて働いているかを具体的に伝えることが大切です。
Q. 障害認定日はいつですか。認定日の頃の診断書がない場合はどうなりますか。
A. 障害認定日は、原則として初診日から1年6か月を過ぎた日です。その頃の診断書が取れない場合は、事後重症による請求になります。事後重症では請求した日の翌月分からの受給となり、さかのぼりはありません。請求書は65歳の誕生日の前々日までに提出する必要があります(日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額」)。
Q. 病歴・就労状況等申立書は、どのくらいの期間に区切って書きますか。
A. 発病から順番に現在までの状況を、期間をあけずに書きます。1つの期間が5年を超える場合は、その期間を3〜5年ごとに区切って記入します(日本年金機構「病歴・就労状況等申立書の提出にあたって」)。受診していなかった期間も、「受診していない」を選んだうえで、その間の症状や生活の状況を書いてください。
Q. 結果に納得できない時は、どうすればよいですか。
A. 決定に不服がある場合は、決定があったことを知った日の翌日から3か月以内に、社会保険審査官へ審査請求ができます(e-Gov法令検索「社会保険審査官及び社会保険審査会法」)。当センターにも、3級との結果に対して審査請求を行い、処分が変更されて2級の認定を得た気分変調症の事例があります。また、不支給の理由を確かめて資料を補い、改めて請求し直すという道もあります。
参考にした資料(確認日:2026年10月16日)
- 日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額」(令和8年4月分から)
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/shougainenkin/jukyu-yoken/20150514.html - 日本年金機構「障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額」(令和8年4月分から)
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/shougainenkin/jukyu-yoken/20150401-02.html - 日本年金機構「障害年金」
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/shougainenkin/jukyu-yoken/20150401-01.html - 日本年金機構「障害年金生活者支援給付金の概要」
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/sonota-kyufu/shienkyufukin/syougai.html - 日本年金機構「精神の障害用の診断書を提出するとき」(様式・記入上の注意・記載要領)
https://www.nenkin.go.jp/shinsei/jukyu/shougai/shindansho/20140421-23.html - 日本年金機構「障害年金の診断書(精神の障害用)記載要領」(医師向け)
https://www.nenkin.go.jp/shinsei/jukyu/shougai/shindansho/20140421-23.files/04-3.pdf - 日本年金機構「病歴・就労状況等申立書の提出にあたって」
https://www.nenkin.go.jp/shinsei/jukyu/shougai/shindansho/20140516.files/05.pdf - 日本年金機構「病歴・就労状況等申立書を提出するとき」
https://www.nenkin.go.jp/shinsei/jukyu/shougai/shindansho/20140516.html - 厚生労働省・日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 第8節 精神の障害」
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/shougainenkin/ninteikijun/20140604.files/3-1-8.pdf - 厚生労働省「国民年金・厚生年金保険 精神の障害に係る等級判定ガイドライン」(平成28年9月)
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/shougainenkin/ninteikijun/20160715.files/A.pdf - 厚生労働省「精神の障害に係る等級判定ガイドラインの実施等について」(平成28年7月15日 年管管発0715第1号)
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc2102&dataType=1&pageNo=1 - e-Gov法令検索「社会保険審査官及び社会保険審査会法」第4条・第32条
https://laws.e-gov.go.jp/law/328AC0000000206 - e-Gov法令検索「社会保険労務士法」第2条
https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC1000000089 - 障害年金支援センター静岡「相談の流れ」
https://office-tenpoint.com/flow

監修者の紹介
梅田 貴彦
社会保険労務士・社会福祉士
社会保険労務士法人オフィス・テンポイント 代表社員
労働・社会保険と福祉の架橋になります。事務所理念より
- 大学卒業後一般企業の営業職に従事したのち、福祉の世界へ
- 2007年社会福祉士を取得。居宅のケアマネジャーとして、人々のリタイア後の生活に触れる
- 2013年社会保険労務士試験に合格。労働・社会保険と福祉の連携で救われる人は多いと感じ、起業を決意
- 2014年社会保険労務士事務所を開業
- 2017年事務所を法人化し、社会保険労務士法人オフィス・テンポイントに
- 現在障害年金支援センター静岡を運営。成年後見 ぱあとなあ静岡、障害年金支援ネットワークの会員
受給事例・相談者の声は、当センターのサイトに載せている件数(2026年10月14日時点)。診断書のデータベースは「はじめての方へ」のページの記載。経歴は、事務所&社労士紹介のページと、テンポイントグループのセミナーポータルの代表紹介の記載です。
